技術一辺倒の頑固親父ACT
メガドライブのロボットACTであるエクスランザーは
ゲーム性は残念な出来ですが、プログラム技術だけは
素晴らしいのでその為だけでも持っておく価値が十分あります。
…まぁ、ゲーム性は完全に駄目駄目というわけじゃないですが…
光エネルギーのシステムをもうちょっと捻ってほしかったかも。
こだわりグラフィック
『色数2倍』という言葉がパッケに書いてあります。
よくあるラスター分割による多色刷りはしていないと
思われます。全面きちんとチェックしてませんが。
メガドライブにはシャドウ・ハイライト機能というのがあって
上手く使うと半透明のような効果や色数が増やせます。
『色数2倍』とはこの機能を使ったことを書いてるんだと思います。
そんな訳でさっそく2面の洞窟?の画面。
光が差しこんでいるところは半透明風に明るくなっています。
シャドウ・ハイライト機能の模範的な使い方ですね。
はてさてこの機能、エミュが実機と一番違いやすい個所です。
指定された部分の発色等にはきちんと決まりがあるんですが
ちゃんと実装されたエミュって少ないと思います。
そうそう、シャドウ・ハイライト機能はメガドライブの売りになりうる一つだと
思いますが、積極的に使われているのは国内では少ないですね(海外は結構ある)。
『ベクターマン』のレンズフレアも同じ機能で実現してます。
『ソニック』シリーズも2以降は使ってるのが多いんじゃないでしょうか?
悪名高き『スペースハリアーII』でも影で使っているので
皆さん負けずに頑張りましょう(笑)。
1面とか非常に良く描けているので、色沢山使っていそうですが実は少ないです。
ボスの向こう側の足に注目。これまた色数2倍と関係無いですが、
きちんと熱気で霞んだように描かれています。
さらに、こちら側の足の間接部分もきちんと動いていたり…。
要はドット絵屋さんが頑張っているという事ですね〜。
狂気のプログラム
本当に妙なところにまでこだわっています。
色々なこだわりが、只の駄作というレッテルから
このゲームを救っているとも言えます(爆)
敵爆発の破片が地形でバウンドしたり、
ホーミングミサイルの軌道が 独特だったり
(この画面じゃ全く分かりませんが…。)
使い方次第で敵にも味方にもなるキャラが居たり
(丸い石を使って敵を潰したり出来ますが、下手するとこっちも死にます)
さらにはジャンプの際に、着地点の安全を確認してから行動する奴までいます。
なんとなく獣神ローガスというゲーム思い出しちゃいますね(古すぎ)。
あと、光に当たると自滅する奴も居て、なかなか。
現在、あちこちに転がっているプログラマーのやる気の無さが漂ってくるゲームには
エクスランザーの爪の垢でも煎じて飲んでいただきたいものぢゃ。
…とか書くと「俺はゲーム性優先!!」とかのたまう輩が居ますが
そう言う方に限って駄作を作るというパターンが多いのは気のせいでしょうか(汗)?
素晴らしきスクロール
1面から6重スクロールをかましてくれるエクスランザーですが
さらに立体感あふれる、このスクロールで度肝を抜かれます。
BG2面とラスターで実現した脅威のスクロールを連続写真でどうぞ。
このスクロール、実装には「窓」の間隔がポイントです。
って奥のBG見せれば、すぐ分かっちゃいますか…。
X680x0とかやってておかしくないのに、やってるゲーム見たことが無い…。
まだまだ使いこなす余地はあるということですか。うーむ。
…そういえばアーケードのカプコンの某格闘ゲームで
似たようなことやってましたが(手抜きしまくり)、出来映えが遥かに下でがっくり。
ダイハツのミゼットと子供の三輪車ぐらい差がありました(汗)。
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