シュマゴラス テクニカルマニュアル

Written by EXCHANGER



 これより下に書いてあるのは、EXCHANGERさんによるシュマゴラス テクニカルマニュアルです。原本はゲ−ボ−にEXCHANGERさんが投稿されたもので、わたくしnagaがHTML化しました。



はじめに

シュマゴラスは、必殺のカオス、大ダメージのVコンボという強力な攻撃を持ているだけでなく、守ってもリュウと双璧をなすほどの実力を持っています。ちょっと変わったキャラなので、戦い方がわかりにくいかと思います。



1 対戦でのねらいとなる連続技

シュマゴラスの場合、ゲージをカオスにつぎ込むためにとっておくより、確実決まる時にVコンボを使う方が効率が高いです。

・J中P→J大K→着地→しゃがみ中P→VC

VCは小攻撃キャンセルでもつながりますが、密着でないとガードされるので、これが一番楽だと思います。カオスと同等のダメージを与えることが可能です。

ゲージの消費を考えた場合、ゲージがない状態でねらうべき連続技も必要になります。シュマゴラスの場合、ダメージねらいではなく、別の目的の連続技を使います。

・立ち中P→しゃがみ中K→ステア

このコンボの目的は、ガードさせて削りねらいです。とにかく、削りだけで倒すつもりで連発します。ガードがちな相手には遠慮無く削っていくことです。削りといっても、かなりのダメージ。ステアヒット時は、後記します。

・立ち中P→立ち中K→エリアル

シュマの場合、エリアルも特に重要です。気絶値を稼げるし、ゲージも溜まるので、必ずできるようにしときましょう。

シュマ側から攻める場合は、これらで十分です。



2 ステア(目玉)ヒット後のねらい

相手に目玉をつけたら、大きなチャンスです。この場合のねらいは、通常とは大きく違います。ねらいところは、2つ。

・爆発時に合わせてVC

一定時間後、爆発の直前にVCをガードさせておけば、ガード中に爆発することで、VCを強引にヒットさせることができます。VCの性質上、カウンターを出されてもほぼ勝てるので、有効な手段です。爆発のタイミングがわかりづらいのが欠点ですが、爆発確認後でもVCを出せば追い打ちが間に合うので、それでもOKです。

・爆発回避のVアタックにVC

目玉は、交代するだけで無効化できるため、ステアヒット後交代してくることが予想できます。このVアタックを狙っていくのがセオリーです。交代をしやすいように、NJで牽制しておき、Vアタックを空中ガードして反撃。

この2つのねらいのため、安全に爆発までの時間を稼ぐのも重要です。この時間稼ぎのための行動は、当然守り重視のものになります。

・相手の攻撃には、NJ空中ガードで対応する
・相手の接近にはK投げで時間稼ぎ
・大技の隙には、爆発を待たずにVC
・アシストキャラで、シュマを守る

爆発までの時間は意外に短く、適確な行動で守りきれるはずです。



3 ガードから反撃の強み

シュマは、相手の攻撃をガードした場合の反撃能力が優れています。

・地上ガード後→立ち中P

リーチの長さと攻撃の速さが非常に優れていて、ガード後少し離れた場合でもヒットしてくれます。しかも、大ダメージもねらえます。

 立ち中P→VC
 立ち中P→しゃがみ中K→ステア
 立ち中P→立ち中K→エリアル

上記のいずれかのコンボを使いたいところです。VCなら、確実に決まるのでできればこれが一番です。

・空中ガード後→空中スマッシュ

空中スマッシュは、出始めの判定が強く、相手のJ攻撃を空中ガードできれば、ほぼ確実に反撃可能です。ダメージはあまり期待できませんが、相手を吹っ飛ばせるので、カオスを仕込む時間もできます。



4 相手を気絶させる

Mストにはスタンゲージがタイマーのところにつきましたが、Xスト以上に気絶をねらいにくくなったので、ほとんど意味のないゲージです。しかし、シュマゴラスは、気絶値が高い攻撃を持っていて、ゲージの存在は非常にありがたいです。通常の対戦で、気絶を狙えるのはシュマゴラスくらいでしょう。

・気絶値の高い技

ミスティックスマッシュ
ミスティックステア(ヒット時、爆発時ともに)
Jレバー下中K(石化攻撃)
Vコンボ(ハイパーミスティックスマッシュ)

いずれの技も使用頻度が高く、いつのまにかスタンゲージが溜まっていることも多いです。ゲージが溜まってきたら、気絶ねらいの戦法に切換えていけます。

・気絶ねらい戦術

まず、カオススプリット発動させます。あくまで、気絶ねらいのための分裂です。発動は、スマッシュヒットや目玉爆発でスタンゲージを稼いだ直後に安全に行ないます。分裂後に使うのは、レバー下J中K(石化)です。

石化攻撃は、SJからめくりで仕掛けるのが定石です。特に、分裂後のため、ガードされても隙は小さくなり、連発しても問題ないです。縦断爆撃していき、ヒットすれば気絶値を大きく稼げます。

分裂後のエリアルでも、
立ち中K→SJ→J小P×2→J小K中P中K→レバー上J大P→レバー下J中K
で気絶値を稼げます。

・注意点

目玉爆発で気絶させた場合、相手に目玉がいくつか残ることがあります。気絶後に残った目玉は、すぐに爆発してくれず、ぴよった状態になってから爆発します。せっかく気絶させたのに、残りの目玉の爆発ですぐ回復されるので、この時は、早めに攻撃を重ねておかなければいけないわけです。



5 カオスを決める

シュマ最大の武器であるカオスディメンション。対戦でも猛威を振るい、シュマゴラスの強さを象徴する技です。対戦での決めかたをいくつか紹介します。

・カオス(発動)→カオス(投げ)

発動時の打撃判定は、しゃがみガード不可のため、飛び込みから仕掛けるのが有効です。起き上がりに重ねても決まり易い。打撃部分がヒットしたら、NJで追っかけてカオスが連続技になります。

・立ち中K→発動→SJ→J小P→カオス

相手を浮かせたら、すぐ発動して自力SJで追っかけ、J小Pからチェーンで決めます。J小Pをガードされてもカオスは決まってくれます。

・エリアル→空中スマッシュ→着地→SJ→カオス

エリアル空中スマッシュをヒットさせて、着地後発動。スマッシュがヒットして大きく相手が吹き飛んでいるので、SJして掴みにいきます。蜘蛛さんが紹介していた連携です。

・相手一人KO→発動→強制交代の相手を空中でカオス

これは、見たまんまですね。回避できないと思います。



6 エリアルの攻撃以外の用途

シュマのエリアルは、攻撃だけが目的ではなく、別の用途があります。

・回復目的

(画面端限定)立ち中K→SJ→J小P×2→J小K中P中K→レバー上J大P→空中K投げ
(画面中央)立ち中K→SJ→J小P小K中P中K→空中K投げ

K投げは相手の体力を吸い取り、回復できます。この時、赤ゲージのみということはなく、交代して回復するより優れた回復能力といえます。特に、相棒がやられた時は、このエリアルだけねらっていくべきです。

・気絶値ねらい

(画面端限定)立ち中K→SJ→J小P×3→J小K中K→レバー上J大P→空中スマッシュ
(画面中央)立ち中K→SJ→J小P×2→J小K中P中K→レバー上J大P→空中スマッシュ

ダメージ、気絶値ともにすぐれているので、メインに使用するならこっちです。



7 ディバイタリゼーション

コマンド投げで、地上の相手のみ有効です。この技の真価は、K投げ後にダウン回避する相手に対して使用することです。ダウン回避は、動作終了直前に投げられ判定があるので、ここに重ねれば確実に決ります。ほとんどのキャラに有効ですが、キャラによってダウン回避での移動距離が違うため、一部決まらないキャラがいるのに注意してください。

対戦でのシュマゴラスの戦い方についてはここまでです。しかし、シュマは非常に変わったキャラで、他のキャラと明らかに違う点が多いです。そこで、特別編を書こうと思います。



シュマゴラス特別編

シュマゴラス、こいつはゲームシステムさえも越えた存在です。他のキャラに当てはまることなど、シュマは知ったこっちゃないみたいです。そんな、シュマ特有の現象をあげていきます。

・カオスディメンションの謎

初っ端は、ゲージ3使用Hコンボのカオスディメンションです。カオスは、投げというにはあまりにも他の投げと違う性能を持っています。

1 ガード硬直の相手を投げれる

通常ガード硬直中では投げを食らうことは絶対にありません。しかし、カオスはガード硬直中でも相手を掴めます。

2 チェーンでつながる

シュマのチェーンは、P→Kのつなぎだけで可能ですが、カオス発動中なら、小P→(Kボタンで)カオスが可能です。1と合わせて、小Pをガードさせれば必ずカオスが決まってくれます。

3 ダウン中の相手を投げれる

ダウン中の相手への追い打ちは、一発目だけどの技でもヒット効果が吹き飛び後転に固定されます。それに、そもそも投げを入れることはできません。しかし、しゃがみ状態でのカオスはダウン中の相手を投げれちゃいます。

4 勝利後のアピールタイムにも決まる

勝利時には、スタートボタンを押せば、ボーナス計算中に自由に動くことができます。この時、投げ技は絶対に決まらないのですが、カオスは決ります。

結論として、カオスは投げでも打撃でもない、第3の攻撃と考えるしかないでしょう。さすがは多次元物体。

・しゃがみ中Kの意外な性能

ハルクやザンギのスーパーアーマーでは防げない地上基本技は、転倒効果のある攻撃のみ可能で、ほとんどのキャラのしゃがみ大Kがそれにあたります。ところがシュマは、相手を転倒させる地上基本技を持っていないので、地上でスーパーアーマーに対抗できないように思えます。

実は、単なる吹き飛び技であるしゃがみ中Kなら、1発でアーマーを解除できるのです。転倒技の場合、ダウン回避で100%追い打ちを回避できますが、シュマの場合は、吹き飛びに追い打ちができるので、こっちの方が優れています。これはもう使うしかないでしょ。

・目玉爆発時の攻撃ヒットの謎

相手にくっついた目玉が爆発した場合、ガードでは防げない攻撃になります。ある種の投げのように思えますが、純然たる打撃技です。目玉をつけたまま相手がVコンボやアシストを使ったりすると、相手の相棒にも爆発時の攻撃がヒットするのです。これもまた、変な攻撃ですね。

・スマッシュ封印現象の謎

シュマが空中投げを決めた後に起こる現象があります。スマッシュ封印現象です。空中投げ後、落下中にスマッシュが出せないのはリミッターのせいかと思っていましたが、そうではなく、相手が行動可能になってどれだけ時間が経過してもスマッシュだけは出すことができません。ステアはしっかり出せます。解除方法は、ジャンプして着地することで可能ですが、ここという所で出せないことがあるのが困りものです。

・やられ判定の謎

シュマののけぞりは、他のキャラと大きく違います。地上のけぞり時は、ダウン状態と同じくらい低くなりますが、横幅がその分大きくなってしまい、サクラのチェーンから乱れ桜が決まってしまいます。空中のけぞり時は、もっと変わっていて、食らい判定の位置が縦に長くなったり横になったりします。ブラックハートのインフェルノを、攻撃判定ぎりぎりの位置で食らった場合、すぐに2Hitせず、縦のびから横のびに変わった瞬間
2Hit目が当たります。このため、HODも余裕で間に合うようになります。

・ディバイタリゼーションの謎

シュマのコマンド投げは、まず、相手を叩き付けてダウンさせ、そのダウン状態に打撃を加えるという、2つの攻撃で成り立っています。この2つの攻撃の性質は、

1ヒット目 ダウン回避不可の地上コマンド投げ
2ヒット目 叩き付け効果を持つ打撃技

と分けられます。なぜ、わざわざ分けて考えるかというと、1ヒット目が決まっても2ヒット目が当たらないなどの状況があるからです。それを使ったコンボを紹介します。

ディバイタリゼーション→バン→しゃがみ小P→立ち中K→エリアル
ディバイタリゼーション→バン→カオス

バンのあるステージで、バンのそば限定ですのでほとんどねらえませんが、うまくできれば、相手のダウン時間が長いため可能になります。

逆に、相手がアシストを呼んだところにディバイタリゼーションを決めた場合、2ヒット目の打撃判定部分が、アシストキャラにもヒットさせることができます。

・バックダッシュの謎

シュマの唯一の無敵技がバックダッシュです。バックダッシュをしてすぐ完全無敵状態になってくれるため、緊急回避には使えます。しかし、ダッシュの終わりに隙があるのと、攻撃を出せないデメリットのため、ほとんど無意味な無敵技です。

・分裂の謎

カオススプリットを使ったコンボについては、あえて触れません。性能についてだけ説明します。

分身は、本体の常に1キャラ分前方にいて、本体の動きをコピーします。

他の格闘ゲームに見られる分身攻撃とは一味違います。分身は本体の前方にいるため、本体は安全な位置にいて、分身に攻撃させるなんてことも可能なのです。また、本体の攻撃によって間合いが離れても、前方の分身の攻撃は当るので、ラッシュに持ち込むとほとんど割り込まれません。分身がコピーできない攻撃もあります。

スマッシュ 1ヒットしかしない
カオス   発動と同時に分身消滅
VC    意味なし

これらの技は使わない方がいいでしょう。ただ、登りJ大Kだけで十分強いとは思いますが。

・空飛ぶシュマのは強い

SJ中Kは、シュマの技の中でも非常に使える技の一つです。攻撃判定が前後にあって、相手がどこから攻撃してきても一方的に負けることはありません。前後方向なら攻撃がヒットし、上下方向なら空中投げが決まります。さらに、形が円盤上のため、やられ判定も小さいのも強さの一つです。くぐり投げにも強く、簡単に対処できないいやらしい攻撃なので、SJを積極的に仕掛けて、空中戦やめくり飛び込みに活用して下さい。

シュマの良さは、変幻自在な攻撃にあります。ゲームのシステムを越えたキャラなのだから、セオリーにとらわれない柔軟な戦い方を目指せば、それが強さにつながると思います。



  • MSH vs. STREET FIGHTER Home pageに戻る

    nagasima@turtle.pse.che.tohoku.ac.jp