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イベント企画中:  生態学的化学量論を機軸とした捕食―被食関係の総合理解を目指す
 第53回日本生態学会大会自由集会 (@新潟):03月24日(金) 18:00-20:00(B会場)

(予定/deadline)

  1. 03月14日:論文原稿改訂
     "Effects of temporal and spatial heterogeneities created by consumer-driven nutrient recycling on algal diversity."
  2. 03月24日:JES53(@新潟)自由集会
     上記参照
  3. 03月25日:JES53(@新潟)ポスター発表
     『生態化学量論にもとづく摂餌戦略と食物網の進化 』
  4. 05月1?日:日本地球惑星科学連合2006年大会(@幕張メッセ)
     セッション『地球環境と生物の相互作用 』、講演:"藻類食者の栄養塩リサイクルが藻類競争環境の時間的,空間的異質性を創り出す"

(active)
99 原稿改訂作業:"Effects of CNR"

90 モデル:"生態化学量論にもとづく最適摂餌選択と食物網の進化"

(waiting)
none.

(sleeping:: commented out)



01月31日(Tue)

 午前中、自宅作業。午後、研究室。
 午後過ぎ、バイト。本日はマクロの修論発表練習は全面的にお休みさせてもらった。

 論文原稿改訂:"Effects of CNR(略)、続き。
 各種作図のためのデータ整理。式の説明書き直し。空間に関する問題点の整理、途中まで。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。
夕刻、河田先生と組合せの方のモデルの話し合い。プレゼンテーション用の資料の出来が酷い内容で、データの提示と各説明がまるっきり不十分でダメダメ。議論以前に、コミュニケーションとして失格だった。
 どういうプレゼンテーションをするか想定してキチンとした準備をしていれば、どういう結果の提示が必要でどういう流れで説明しておくべきかは、指摘されるまでもなくおのずと判ったはずだ。何処が新しくて何処が面白い研究なのかもまるっきり説明にもなっておらず、今回はまったく良いトコ無し。


01月30日(Mon)

 旧正月のイベントって、いまでも残っているものなのか。週末は呼ばれた先で盛大に無知を披露して、随分と恥ずかしい思いをした。

 午前中、自宅作業。午後、研究室。
 午後過ぎ、マクロの方の発表練習。夕方まで。河田先生と組合せモデルのほうの話し合いアポイント、明日夕刻。

 要旨原稿の準備、続き。
 登録作業と参加申し込み。色々と手続きが面倒で思ったより時間が掛かって、夜過ぎまで。。ひとまずこれは片付いた。

 論文原稿改訂:"Effects of CNR(略)、続き。
 長期データ分の作図作業が完了。ほか、各種作図作業中。拡散係数の計算、進捗は全工程の7割程度。各種追加図のキャプションを日本語で書き始めて、と。


01月27日(Fri)

 午前中、自宅作業。午後、研究室。
 計算が終わるタイミングが重なり、次の計算準備に追われてセミナーに遅刻。反省。

 午後すぎ、輪読会(占)。
 前半担当は、水野さんによる、Jiang et al.(2005), "Adaptive Evolution of Phytoplankton Cell Size", Am.Nat.(166):496-505.の紹介。植物プランクトンの細胞サイズの進化について、環境条件と捕食者との共進化を要因として解析した論文、だったのかな。遅刻して、終盤から参加してしまったのでほとんど付いていけなくて残念。

 後半担当は、八神君による、Williams et a.(2001), Wat.Res.Res(37,10):2569-2581.の紹介。ツンドラ(雪)とそうでない箇所で、窒素のDICとDOCの(特に季節的な)供給パターンにどのような違いがあるかというレポート。そうした違いが流入先の湖沼環境や生物相にどのようなインパクトを与えるかについて全く言及されなかったので、せっかくデータを採ったのに勿体無い話だった。

 論文原稿改訂:"Effects of CNR(略)、続き。
 ヤルコトを大まかにリストアップしたらえらいことに。これを一つ一つ潰していく。

 長期データ分として使う、競争排除が完了までの時間の計算分は回収完了。解析まだ。ま、これはあらかじめ確認済みの結果だし、計算量が莫大掛かるという点を除けば問題ない。

 拡散係数を変化させたときの計算開始。計算機4台ほどに分乗させて、工程完了予想は5日先くらいかな、もう少し早いかな? 並行して、別の計算機でスナップショット用のデータ採集のために空間分布を出力させる計算も開始。終わり次第、ミジンコなしでの計算を開始、と。

 その間に、原稿の文面についての改訂(特に式周り)、藻類の形質値trade-offについて提示された別案を検討して計算準備、競争種の適応戦略についての解析と言及、離散化と空間的簡略化についてのデフェンス、と、一向に片付いてる気がしないな。

 修正した式の説明部分の書き換え、途中まで。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。
 むろん、最優先は原稿の改訂なのはいうまでもない。とはいうものの、先延ばしにすると大概裏目に出るというのが昨今のパターンになりつつあることだし、ここらで一旦、こちらの結果も出しておく。夜過ぎに(間に合わなかった種間競争のQFW図以外は)図を付け直したものを河田先生に提出。

 このモデルの話は、あまり重量級のトピックにしなくて済みそうだという目論見がある。そういう方針ともども、そろそろこちらの話も一度聞いて貰っておかないとマズイんで、その旨お願いしておく。


01月26日(Thu)

 午後、研究室。
 計算機争奪戦に本格参戦。CNR空間モデルのほうの計算なんで各計算に時間が掛かる。暫くガリガリやる予定。

 論文原稿改訂:"Effects of CNR(略)、続き。
 空間の実装手法の問題についての問題点のまとめと対処の検討。午後過ぎに占部さんがやってきて、その点について少し話をしたときには、問題点について漠然と整理できたような気になったのだけど、いやはや、もうちょっとキチンと詰めないとどうにも。

 個体ベースモデルの空間的な振る舞いを『式として』記述している文献を探索中。フローチャートなどのバーバルな説明で済ませているものなら幾らでもあるんだが、なかなか。というか、大半のIBMで移動の説明をそうやってんだから、僕もそうすればいいような気がしてきた。

 消費者無しでの計算、あらまし完了。何せ捕食圧のかからない分、排除までに時間が掛かる。結果としてサマライズして見せると、これが実に気分の宜しくないデータになるんで、これはスナップショットが必須。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。
 簡単に結果の整理をして、こっちももう一つ計算を追加。明日には終わるだろうから、こちらは約束どおり『今週中に』出せる…のかなあ。


01月25日(Wed)

 明け方頃に新しくモデルを思い付いた、のだが…。野外で観察されているある現象を説明できる非常にシンプルな進化モデルだったのだけど、既に先客が居た。ガックリ。まったく同じモチーフ/ほぼ同じアプローチ/問題点まで同じ、ということで、もはや付け入る余地もない。意気込んで、朝まで掛けてロジックと論理構成まで纏めたのに。少なくともここ数ヶ月の中では間違いなく改心の出来栄えなアイデアだと思っただけに、ガッカリも一入。

 午前中、研究室⇒セミナー(カ)。
 前半担当は、高橋さんによる研究計画。ま、先行きの不安はあんまり見えず、どうにかしてどうにかなるだろうという印象。

 後半担当は、今村君による研究報告。寿命の進化に関する実証的なアプローチなのだが、予備実験の段階とその後のデザインに関して、ちょっと、『勿体無い』と言う印象は受けた。

 午後⇒セミナー(マ)。
 D論発表練習により臨時枠。前半は若山さんの担当。ウミホ話。良くも悪くも若山さんの固有領域が展開されるので。定型どおりには絡みにくい、というか。講評のほうも概ねまとまり過ぎているという感じ。

 後半は三浦君の担当。割と唐突にトピックが幾つか出てくるので、何故こんな話が始まるんだろうとなるのではなかろうか。セミナーなどでもともと話を聞いていないと彼の意図がわかりにくいような。

 要旨原稿の準備、続き。
 制限文字数を間違えてたので再準備。ガックシ。自宅作業にスイッチして、日付が変わること河田先生に提出。


01月24日(Tue)

 実入りの良かった「センセーのおしごと」は組織改変に伴って人員整理(早い話がリストラ)されてしまったので、バイトという名のスキルの切り売りを幾つか仕入れてくる。

 午前中、自宅作業。午後、研究室。
 午後過ぎバイト。

 さすがに修論あけの翌日ということもあって、心なしか時間あたりの研究室の人員密度が低い。

 生態学会の大会プログラムが届く。今回は幾つかの企画がWEBページへの案内を要旨に掲載していて、時代の流れなんだろう。で、自分のポスター発表を確認したら自由集会の翌日。本当なら話を二つ用意できるのがベストなんだが、自由集会ではアイデアとコンセプトを前面に、ポスターでは手法・議論と発展性を前面に押し出してコントラストを付けるくらいは最低限しないとなあ…。
 そして『またしても』周りの発表から浮いてるし。動物群集のセクションで理論研究の発表は、前回同様もしかして僕だけ? 素直に数理とかの方が良いのだろうか。

 論文原稿改訂:"Effects of CNR(略)、続き。
 夕刻の打ち合わせに向けて、テスト計算の分のデータ整理とか、方向性と対応方針について詰める。30分ほど話を聴いて貰ってヤルコト確定。明日からでも計算機の占有戦に参戦予定。
 数値計算と離散化手法についてのコメントへの対処を検討する上で、数学の先生を紹介してもらったので、これも質問の草案などをぼちぼちと準備。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。
 で、こっちも「結果を今週中に纏めます」と宣言してしまって、ヤルコト締め切り追加。

 要旨原稿の準備、続き。
 英語で2千字以内って、要旨としては結構ボリュームあるような。まだ途中まで。

 しかし、あれこれと並列処理が出来てるうちは良いが、あれもこれもで散漫になって、結局どっちつかずな状況だけは絶対に避けないとなあ。


01月23日(Mon)

 しめきりいっぱい。ホントに忙しいヒトはこんなものでは済まないのだろうけど。

 ここ三日ほどは自宅に籠りきり。原稿の改訂プランと並行して追加結果のためのコーディングとテスト。あとは条件を準備して計算をはじめられるところまで作業完了。幾つか説明文の試案を書く。
 シミュレーションのスナップショットを300フレームの動画でアップしたらどうかというコメントがあって、動画作るの自体は全く手間でもなんでもないんだけど、ホントに居るのか?見るのか? どーしたものやら…。

 改訂方針等について、明日夕刻、河田先生と話し合い。それまでにもう少し話を詰めておかんとな…。

 午前中、自宅作業。午後、研究室⇒セミナー(マ)。
 担当は佐々木君で、論文紹介。Lafferty et al(1994),Ecology(75,8):2275-2285.巻貝をホストとする吸虫の寄生率について、吸虫間での種間競争が重要である、という内容だったのだが、帰無モデルがそもそも競争の効果を重視するようにモデルを拡張しました、というものなのと、すでに吸虫間の競争的なヒエラルキーとその強度が先行研究で明らかにされているため、ますます何処が新しくて何が重要な研究なのかわからないのだった。

 学会発表のお誘いを正式にいただく。…のは良いんだけど、要旨の締め切りまで、あと1週間て。慌てて要旨原稿を途中まで書いて、本日は撤収。初めて参加する学会ということもあって雰囲気はまだよく判らないけど、楽しみだ。


01月19日(Thu)

 朝方、2度ほどdecisionのメールを読んでから農学部キャンパスへ本を借りに行く。

 論文原稿改訂:"Effects of CNR(略)。
 昨日のメールに対して返信が来て、一応、即rejectではなかった模様。decisionを読みつつ、それぞれレフリーのコメントについての対応などを検討中。一通り方針を纏めたところで河田先生と占部さんに持っていって相談しよう。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。
 本日こっちは進捗なし。

 Stephens and Krebs (1986), "Foraging theory"、パラパラとしかまだ見ていないけど、古典とはいえ、なかなか面白げなことが書いてある。


01月18日(Wed)

 週明けから、忙しいのに進展がない、という状況中。後手後手で駄目駄目。

 午前中、研究室⇒セミナー(カ)。
 前半担当は、丸本君で卒論に向けた経過と計画。モンシロチョウ(その他)でAFLPを使ってどうのこうの。(問題設定も含めて)マジメにやろうとするとクリアするべき問題が割とたくさんあって大変そうな印象。今後、”遺産”(遺産にされた当人はまだ現役で修論書いてるんだけど)をどれだけ活用できるのかが割と鍵になりそうな。
 『レア種の個体数が得にくいなら、駆け回って掻き集めて個体数を稼ぐべし』というのは(ある種の箴言ではあるが)、sampling effortを吊上げる方向に状況改善を図ろうとすると、たぶん、fieldworkerな生態学屋さんの大半が過労死しそうな。

 後半担当は、村田君で卒論に向けた経過と計画。グッピーの視覚認識とその遺伝的背景についての研究。字義通り「軌道に乗って」という感じではあるし、ま、どうにかはなるのだろう。ただ、せっかく強気で攻めるキャタクタを持っていても、知識と論理を手札にして自分のロジックをきちんとdefenseしないのではゲームにならない。先ずは、議論のやり方をすこし改善してみると吉、かも。

 午後、私用・雑用あれこれ。
 バイク屋へ行ってチェーンのテンション調整。一時間弱、1500円。SV400Sだと単発オフ車ほど伸びが速いわけでもなく、一年一回位・この値段なんで、器具をそろえて自分でメンテを覚えるより任せるほうが楽、という発想のモノグサバイク乗りなんで一向に上達しない。チェーンがバラツキ始めてる旨指摘されたけど、次の6月にはどのみちスプロケごと交換だしなぁ…。

 のち散髪、自宅によってから研究室に戻ったら、ちょうど研究室訪問の次年度4年生の人々がきていて、説明のために徴発される。途中で適当な理由をつけてバックレる。

 作図作業続き⇒中断、雑用など。夜まで。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。
 reinforcement的シナリオが発生するアイデアを思い付いたのでメモしておく。手隙な時に試しておこう。

 先週から、モデル屋稼業だの赤ペン先生だのをのほほんとやってるから、後ろからボソリと「先週中に結果持って来るとか言ってなかったっけ」などと言われる羽目になる。今回は不覚にも後手に回ってしまった。今週中には何とか出しますと釈明して状況を先送り。良くない傾向だ。

 『組み合わせ』な摂餌戦略に関する理論研究について、(なんせ僕でも思い付くくらいだから)さすがに誰かがやっているだろうと考えて、ずっと文献を探していたのだが、本日、とうとうそれらしいのに行き当たる。
 栄養学方面に同じようなアイデアがあるかもと考えていたのだけど、かのKrebsが大昔に、Stephens and Krebs (1986), "Foraging theory", Prinston,N.J.という著作でcomplemental foragingについて触れているらしい。
 本の方は(あれこれと手間取った挙句ではあるが)農学部図書館の方で手配してくれることになったので、明日は朝一番で雨宮へ。この著作中で、競争による相互作用の効果やら進化的なトピックにまで言及されてたりすると、目も当てられないな…。

 投稿中:"Effects on temporal and spatial(略)、続き。
 Web版の状況確認でのstatusは変わったけれど、それっきり音沙汰がない。version 2 of manuscript が準備できしだい寄越せといわれても、現状では準備のしようがないので、「どーいう状況なんでしょーか」なる旨のメールを送る。これで「やっぱreject」だったら泣ける。


01月16日(Mon)

 午後、研究室。午後過ぎ、セミナー(マ)。
 前半担当は、鈴木さんによる研究経過報告。前回の続きで「福島県松川浦に生息する底生動物群集の多様性」のはなし。メタコミュニティ構造でいうところのソースパッチと見られている松川浦の生物多様性の高さの説明を試みる研究の続き。ハビタットの複雑性を示唆していたけど、これを定量化できて(難しいと思うが)種多様性と結びつけることができれば、すごい研究になりそうだ。

 後半担当は、牧野さんによる研究経過報告。ヤマヒゲナガケンミジンコの遺伝構造の地理的変異が全国で三つのクラスターに纏まったという内容。この先はその要因の解明に取り組んでいく、という話だった。トカラの底なし沼にはケンミジンコは居なかったらしく、「底プロ」は潰えてしまったらしい。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。
 QFW作図のためのデータファイル作成。これまたいろんなデータをたくさん処理する必要があるのと、一番良さそうなサンプルを選ぶのに結構時間が掛かる。書式を整える作業の途中でバテ。


01月14日(Sat)

 午後過ぎ、研究室。
 チェーンのテンションが緩み気味なのに気づいた。明日にでもバイク屋に行くとしよう。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。
 計算結果を整理を簡単に済ませてから、文献など眺めるうちに幾つか重要そうなものを発見。以下、メモ。

 めも:"シャンプーで変形か 天敵避け植物プランクトン”
 藻類の群体形成が消費者の存在によって誘導されるという研究は昔からあったのだけど、ミジンコから分泌される物質が特定されたという話。
 この手のカイロモン的なけみきゅー話の中では、物質そのものが特定された(記事には物質名自体は明記はされてないが)という稀有な例であると言えよう。実によい。


01月13日(Fri)

 朝起き。
 昨日買った本を読む。禁書目録シリーズの新刊読了、やはりハンデ戦は燃える。今月から刊行開始のマロリオンシリーズ、分厚いので途中まで。やはりシリーズの刊行順が違ってて、(翻訳の都合らしいとは聞いたが)こちらが先だろうと思う。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。
 データの整理と作図の続きなど。それは良いとして、gnuplotで積み上げグラフ(Stack Column)各方法が判らず、あれこれ探したがあたりがない。かといって、perlで GD::Graphというのもお手軽に作図というには程遠い。で、面倒になってきて、結局えくせるで作図。…結構多用する形式のようにも思うんだけどなあ。

 本日の計算追加分で、種内モデル・2種間モデルに関しては、補足の計算は若干残っているが、ほぼ全工程演算完了。

 正午過ぎ、研究室。
 夕刻より雪との予報だったので徒歩にて青葉山へ。

 昨日のモデルにあった意図のよく判らない変数について、一応理解できた。片側のみに希釈率に似たアイデアを組み込むことで、LVモデルにおける両者間のturnover差、というか、時間的なギア比をたった一つのパラメータで表現できる。これはすごい。当人による説明ともようやく噛み合って(オリジナルは別にあるという話だけど)、きわめてエレガントな発想と記述方法だ。

 積み残しのモデル相談の続きを少々。挙動そのものは、数値計算(こちらが正しく振舞うのは昨日確認した)とIBMで似たような振る舞いになりつつあるが、数値が全く合わないという。IBMのほうの実装の見直しを勧めて、当面、自己解決を期待しつつ問題の先送り。夕刻ごろに解決したらしい。


01月12日(Thu)

 正午過ぎ、研究室。
 朝方、自宅から計算を仕掛けてから、午前中、駅前をうろうろ。一旦自宅に立ち寄ってから研究室。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。
 結果の構成を考えつつ、イントロダクションの骨組み構成を再検討。

 午後すぎからモデル相談。研究で使うモデルを数値計算として実装したコードと個体ベースで実装したコードで挙動か違うのでちょっと見てくれ、という内容。どちらの挙動が正しいのかと尋ねるとそれも定かでないという。
 えらく複雑化していて何処から手を付けて良いのやらという状態で、仕方ないので数値計算のほうのコードを解体してモデル自体を把握することにする。不要そうな仮定や変数を削っていくと、結局、モデル自体は捕食被食系L-Vモデルのアレンジで、パラメータの設定がすごいことになっていた。

 所詮はLVのアレンジなんで、数値計算でなら再実装には5分もあれば事足りる。実際に動かして見せつつ現状でのパラメータの不備を指摘して、とりあえず仕切りなおし。

 本日は早めに撤収して自宅作業にスイッチ。先ほど聞いたモデルの中の変数に、どういう意図なのか判らない物があって(式を見て整理しなおしたので挙動と効果はなんとなくわかるのだが)、自分のデータの整理をしつつ色々と考え事など。希釈率に似てるんだが、当人に訊いてもどうにも要領を得ないし、はてさて何なのだろう?


01月11日(Wed)

 『反社会学の不埒な研究報告』(パオロ・マッツァリーノ)、読了。日経ビズテック連載分を中心に収録した反社会学本の第二段。相変わらず十分に面白いのだが、前作ほどのパワーは感じられず失速感は否めない。最後のコントと題した小説は個人的には蛇足。やりたいことはなんとなく判るけど、笑いどころが判らない。

 正午過ぎ、研究室。
 本日午前中のセミナー(カ)は延期。

 午後過ぎ、セミナー(マ)。
 前半担当は、山本君で研究報告。サンショウウオの分子進化速度と緯度との関係。まだまだやることが沢山あるようでタイヘンそうだ。

 後半担当は、森君で論文紹介。1992年だったかな? ケープミツバチのクローン産生ワーカーの侵入によって、アフリカで養蜂のため飼われていたアフリカミツバチのコロニーが、30000巣以上も壊滅したらしい(13日:説明追記)。その「ケープ危機」が起きたメカニズムに関する社会寄生研究の論文。非常に面白い内容だったけど、若干森君の説明方法に問題があって判り難かったような。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。
 種間競争による生産性と食物網構造の結果に、ちょっと興味深い結果が出た。現時点のところ競争排除が起きる確率が大きく、バランス問題は残っているとはいえ、複雑性大⇒小⇒大という推移が起きる可能性がある。
 背景的ロジックを含めて解釈は割と簡単に導けたのだが、現象そのものが一見paradoxicalで面白いんで、アピール次第では結構イケルんじゃなかろうか。


01月10日(Tue)

 午後、研究室。
 データ整理と作図の続き、vs河田戦にむけて資料作成、途中まで。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。
 種内競争のほうの作図あれこれ。とりあえずは切り上げてしまおう。

 2種間競争のほうの結果作図。今の計算結果のデータではデータ解析に手作業が結構残ってしまうため、コードを書き換えて再計算しなおし。

 めも:Fishing, Trophic Cascades, and the Process of Grazing on Coral Reefs
 タイトルからすると"the world is green"ならぬ"the world is (partly) coverd by coral"というシンプルなHSS話かと思いきや、サンゴと付着藻類の光をめぐる競争と、grazerとその上位捕食者が複雑に絡み合った話。
 構図としては、Nassau⇒ブダイ⇒付着藻類⇔サンゴ、という生態学的な構図があり、「ブダイを捕食するNassauが増加すると付着藻類へのgrazing pressureが低下してサンゴが減る」と考えられるのだが、実際には、保護区で増加したNassauによって、ブダイは捕食回避のために大型化と運動能力が向上して、結果的に付着藻類の除去能力が増し、サンゴにとっては好適な結果になったという面白い研究。

 ただし、もしかするとNassauの増加によってブダイが全滅する可能性もあるわけで、サンゴ礁の保全策としてNassauの保護区が重要というのは、割と結果論的なのじゃないかと思う。


01月09日(Mon)

 WindowsUpdate(自動)>再起動>某P2Pソフト落ちる>国内trafficが減少、ですか(先週水曜)。目に見えて低下というのは割とすごいというか。

 cssファイルを若干いじりなおし。ここは影響ないけど、このへんのページとかが若干見栄えが良くなってます。

 自由集会について報告したら、某師の曰く「飛び入りでコメントに行ってやろっか」。コメンテータをお願いしに行ったときには『めんどくせーのでパス』の一言で撃沈してくれたというのに。どうしてくれよーか。

 ここ数日、自宅作業。
 データ整理/作図のほか、メールでの原稿受け取りと構成などなど。

 この時期恒例ではあるけど、原稿をいくつかお預かりして、好き勝手にイチャモンなどつける。今年はちょっと変則的で、生態学会の要旨原稿なんてのもあったけど。
 なにせ『駄目な原稿』の書き方なら一通りこなしてきたので(その都度、占部さんに散々説教されてきたワケだが)、「こう書き直しなさい」という良いお手本は見せて上げられないけど、その原稿の指摘個所が「なぜ」/「どう」駄目かという点については、それなりに丁寧に解説できる。
 とはいえ、駄目な個所の指摘をするために自分を参考にしつつ、というのは、自らの古傷を抉りなおす行為に他ならない。預かった原稿を見ながら「当時の僕よりは遥かにマシなんだけどなー」などという感慨を抱きつつ、それでもきちんとイチャモンをつけていくのは、自傷的で、だんだん滅入って来る作業なのは否めない。

 めも:WILD ARMS.net
 新作WA:V。詳細未定。前作WA:F/4Dは、WA:4thDは僕自身は大好きなんだけど、リメイク(F)⇒世間的評価が微妙(4thD)という流れだったんで、今度こそ期待。


01月06日(Fri)

 午後、研究室。
 午前中、バイクでうろうろ。2週間ぶり。

 昨日提出したポスターの要旨が戻ってくる。指摘された点について改訂して再提出。OKが出たので要旨登録を済ませる。というわけで、

『生態化学量論にもとづく摂餌戦略と食物網の進化 』

これが今年のネタ。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。

単系から開始しても結果は変わらない

 初期条件への依存性がないことを確かめておくための計算を追加。消費者の資源要求形質についての初期値依存性は既に確認済み。
 加えて今回は、さまざまな表現型が混在する多型集団ではなく、単系統の初期集団から、さまざまな遺伝型(⇒表現型)がホントに進化・維持されるのかを確認しておく。

 ま、この作図を使うつもりは今のところなくて、確認しましたでオシマイかな、これは。


01月05日(Thu)

 明け方4時頃に友人から連絡があって、「葛岡の仙台市ゴミ処理場へ粗大ゴミの処分に行きたいが、2名以上でないと受け付けてもらえない」というコトで、急遽付き合うことになる。
 朝起き。どうせなのでと押入れの中の大掃除など始めて、午後過ぎまで。刻限ギリギリで受付を済ませて処分。早めの夕食を済ませてから、そのまま研究室へ。

 夕刻、研究室。
自由集会の開催日程について決まった旨のアナウンスが来た。紹介ページの日付と会場を更新。24日なんで一般講演がないから、前日入りしてくれたうちどのくらいのお客さんが聴きに来てくれるものなんだろうか微妙。参加者の見込み人数は下方修正、かも。

 締め切り間近の生態学会発表要旨。計算条件を変えた計算を仕込んでから、日付が変わる頃までかかって書き上げ。作図は間に合わないので後で提出しなおすことにして、進捗状況と一緒に河田先生にメールで提出。そういえば、なんだかんだで、今年に入ってから河田先生を見てなかったりする…。


01月04日(Wed)

 今年はとうとう年始の挨拶が全面的にE-mail/IMに移行(あんまり出さなかったけど)。てか、新年一通目から、NTPサーバの調整に関する質問、ですか…。

 年末年始は、自宅でだらだらと計算とか、ちょっと前に知人から紹介してもらったMS-VC.NETなんかを簡単に弄って遊んでたりとか。昔、触っていたMS-VB5にくらべて、Visual Studio 2005はインタフェースもライブラリの充実度も結構進化していてちょっとした感動もの。相変わらずhelloworldなポップアップなら30秒、簡単なメモ帳とかメディアプレイヤもどきでも30分くらいあればできる。gtk/gladeに比べてもだいぶんとっつきやすい感じ。
 ただし、C#はC++とは『違う』言語なので、使えると思ったら使えなかったり、という状況が起きる、らしい。そこまで深く触れてないのでイマイチまだぴんと来ないのだけど、そういうときにはVC++使えば良いのかな? まあ、一番の問題は、当面のところ僕の作るものが悉くGUIを必要として無いってことなんだけど。

購入量推移

 毎年恒例、年始めに昨年までの買った本(漫画・文庫本のみ)の推移など出してみる。ここ数年は順調に下がっていて良い傾向。今年の目標は何とか200冊以内に収めたいところ。
 とは言うものの、これには洋書を含む学術書と技術書の類は含まれて居ないので、実のところ、相対購入量が推移しているだけで、出費自体はあんまり下がってないというか。

 午後過ぎ、研究室。
 年末から自宅に籠もって、積読本>面白い論文>読まないといかん論文の順に消費していった結果、とうとう自宅の活字が枯渇してしまった。文献の検索と入手だけは自宅作業からは不便なんで(Squidなんか立てたら怒られるだろーし)、仕方が無く地吹雪の中しぶしぶ歩いて研究室へ。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。
 生態学会の要旨登録の締切があと一週間、ということでそろそろ纏めないといかん。というわけで、年始年末の計算結果から、今のところ話の柱になりそうなのは:

  1. 種内競争:最適摂餌は従来の古典的予測も支持しつつ、しかし、必ずしも完全に収束しない(別の形で最適化される)
  2. (同上):環境収容力を閾値とする餌の質/量のスイッチング(specialist v.s. generalist)
  3. (同上):餌量(環境収容力)と種内多型(これは上のトピックともオーバーラップする)
  4. 二種競争:種内多型への競争の効果(specialist への促進)
  5. (同上):競争者間のniche類似度と共存型の関係
  6. 多種競争:生産性(供給される餌量)と食物網の複雑性(おまけ)

こんなとこだろうか。
 最後の項目が当初の最終目的のはずだったんだけど、割と自明でトピックとしては弱いんだよねえ。とはいえ、タイトルに"食物網"って入れちゃったからなあ。


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