[3.1]

         (3.1a)

         (3.1b)

平衡点を(x0,y0) ;(x0,y0>0)とすると、

       (3.1’a)

      (3.1’b)

x0,y0>0より、x0=c/b, y0=r/a。

平衡点からのずれ(n1,n2)=(x-x0,y-y0)を用いて、(x,y)=(x0+n1, y0+n2)によって、(3.1a)式は

(3.1b)式は

ここで、n1,n2は十分に小さいので二次の項は無視できる。

従って、 と書くと、上式はdn/dt=Mn と書ける。

このときの固有値λは、 を満たすので、

 

となり、λは純虚数となる。また、(2.10)式と(2.12)式より上で求めたλをに当てはめると、

 

このとき、周期は なので、 となる。

 

[3.2]

§3.6を参照のこと。

Kが無限大なので、

           (3.3’a)

           (3.3’b)

V(x,y)を時間微分して、

(3.3’)式を代入して整理すると、

r,h,b-ch>0 なので、dV/dt≧0。

 

[3.3]

(3.3)式

            (3.3a)

                         (3.3b)

ただし、b-ch>0.

 

(1) 求める平衡点の座標を(x,y)= (x0,y0) ;(x0,y0>0)とおくと、

                 …@

                                …A

A式よりy0≠0なのでx0について整理して、x0=c/(b-ch)

@式よりx0≠0なのでy0について整理して、y0=(r/a)(1- x0/K)(1+h x0)

 

(2) 演習3.1を参照。

平衡点からのずれ(n1,n2)=(x-x0,y-y0)を用いて、(x,y)=(x0+n1, y0+n2)によって、(3.3)式は

(3.1b)式は

ここで、n1,n2は十分に小さいので二次の項は無視でき、

従って、 と書くと、上式はdn/dt=Mn と書けるので、平衡点(x,y)=(x0,y0)における線形化力学系の行列の要素は となる

 

(3) 固有値λが従う方程式は

λが複素数根を持つとき、なので(→2.13式を参照)、λの実部αはと表せる。

r,h,x0,K>0 なので、αの正負の判別はで行えばよい。つまり平衡点は、

 ならα<0なので安定。               …(*)

 ならα>0なので不安定。           …(**)

となる。

 

(4) dx/dt=0のアイソクラインは  なのでxについて整理して、

 

となり、上に凸の放物線である。このとき、この放物線の頂点のx座標は となる。

一方、dy/dt=0のアイソクラインは。この2本のアイソクラインの交点が共存平衡点である。

よって、平衡点がdx/dt=0のアイソクラインの頂点より左(つまり、)にあるとき、

これは(3)の安定性の解析(**)と同義で、平衡点は不安定となる。

 逆に平衡点がdx/dt=0のアイソクラインの頂点より右にある場合は(3)の安定性の解析(*)と同義で、平衡点は安定となる。

 

 

[3.3]

 ロトカ・ボルテラ競争系の(2.1)式では、原点でない平衡点(x0,y0)は、で、この(x0,y0)を用いて(2.1)式を変形すると、

                …(2.1’a)

               …(2.1’b)

与えられたV(x,y)を時間微分して、

(2.1’)式をそれぞれ代入して整理すると、

a,b,r,K,x,y>0なので、dV/dt≦0。ただし等号の成立は(x,y)= (x0,y0)のとき。