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(deadline)
論文紹介ゼミ(占)、担当 ⇒12/02(fr)
学会:JES53@新潟:ポスター要旨 ⇒06年01月11日

(active)
90 モデル:"生態化学量論にもとづく最適摂餌選択と食物網の進化" ⇒計算中
80 モデル:"生態化学量論にもとづく最適摂餌選択と食物網の進化" ⇒まとめ

(waiting)
40 トガシ芝草:芝草池塘群ユスリカモデル
30 投稿中:"Effects on temporal and spatial heterogeneities created by Consumer-driven Nutrient Recycling on algal species diversity."

(sleeping)
30 モデル:"The specialization(略)⇒拡張:無段階の食物「網」構造
20 モデル:空間パターン成因モデルのまとめ
20 モデル:"The specialization(略)⇒拡張:空間探索
10 モデル:ミジンコの生活習慣と繁殖成功度の関係
-5 モデル:空間介在2種競争のCNRモデル改⇒(ASS or PoEからのアプローチ?)



11月30日(Wed)

 朝、研究室。午前中、セミナー。
 担当はマサヤ君で、修論経過報告、兼、日本縦断旅行記。とはいえ、発表自体は割としっかりとモデルな話で、あまり発言が少なかったような。…というか、自分の興味に近いトピックだったこともあって、僕ばかりが口を挟みすぎたせいかも。

 正午過ぎ、津田君の発表練習を聞いてから私用で街へ。あちこちウロウロして、夕刻前、研究室戻。論文を読みながら修理から戻ってきた計算機の再セットアップ。

 雑用が多くてばたばたした一日だった。…あ、計算機のセットアップを仕掛けたまま設定するのを忘れて帰ってきてしまった。


11月29日(Tue)

 午後、研究室。午後過ぎ、バイト。
 マサヤ君のプログラムが全計算機で稼動中のさなか、様子見なテスト計算をあちこちの計算機でゲリラ的に仕掛けつつ、終日論文読み。こういう大量な計算をするのは、今はマサヤ君と津田君くらいだが、利用状況で全機フル稼働中というのはなかなか壮観な眺めではある。ここ何年か、深刻な計算機の奪い合いが起きた記憶がないことを考えると、恵まれている環境なのだろう

 修理に出してた計算機が帰って来るらしいのはいいんだけど、これまたHDD交換だそうで、今月だけでも何台目のインストール作業だっけという感じ。あまりに何度もやってるせいで、CD突っ込んで放置して自作の半自動設定スクリプト流す、という一連のルーチンワークもすでに最適化されて、箱を開けてから計算機として稼動するまでの所要時間がおよそ20分弱で済むまでになった。

 論文読み。ストーリ構成の骨組み固めのための論文漁りとは言うものの、あまり手を動かしてないのもあって本日はやや停滞気味な感じ。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。
 プローブを落として傾向観察、というか、アレコレお試し中。2種間競争版のコードは多種系対応拡張されていることもあって、種内競争モデルのコードに比べると計算時間が掛かる。現状はテスト結果の様子を見ながら条件の絞込みというか詰めを行っている状況ではあるが、(競争排除を含めて)条件次第でいろんなパターンが出ていて面白い。"All the pattern of species coexistence in competitive arena for limiting resources would be explained with ecological stoichiometry."とか大見得きって言い切れたら、ちょっとカッコ良さげなんだけど。


11月28日(Mon)

 伝手を頼って蟲師をようやく観た。原作ファンも唸るという評判で気になっていたが、深く鮮やかな緑や静謐な雰囲気など、よくぞここまで映像化できたものだと思う。

 午後、研究室。
 院試の関係で部屋の確保ができず本日はセミナー(マ)は無し。…なかったはず。

 ここ三日ばかり、資料とデータを研究室にとりに来る以外は自宅作業だったせいで、坐り詰めで膝が痛くなってよろしくない。自分のほうのモデルは着実に計算結果の蓄積とストーリー構築が進みつつあるのだが、一方の冨樫君からの頼まれモデルのほうは泥沼化したまま時間切れな感じに。

 トガシ芝草(略、続き。
 時間切れということで、週末から本日にかけて、全データに対して解析と比較をしつつ作画作業(結局perlは挫折してC++/STLで書いてしまった)。これまで6月(第一回目のサンプリングデータ)だけでテストしていたのだが、全てのデータに対して同じく処理をしていく。
 最終的には、3回のサンプリングデータのうち、一回だけランダムなモデルと実データがに極めてよく載っかるという結果となった。で、話の落とし所としては、背景にはランダムなプロセスがあるが、ユスリカの個体群動態は(環境要因ではなく)アクシデントに対する感受性が強い。その結果として、サンプリングデータの説明は著しく困難になる、とか? 議論としては思い切りspeculation以外の何者でもなくて、今年のデータ(3回分)も合わせて見れば、もう少し話が詰められるような気もするが、逆にますます泥沼になりそうな気もする。

 あれこれとやってたら夜までかかって、どうにも手が遅くてかなわない。結局、夜過ぎに冨樫君のところにデータ一式を持っていって、少し話す。データの推移は単純に富樫君たちのサンプリング技術の向上を反映しているかもしれない、とか、キケンな会話が…。
 ま、占部さんがデータを見てどう反応するか次第な感じだけど、これで暫く一ヶ月くらいは御役放免かな。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。
 種内競争モデルのほうはひとまず計算結果の回収完了。整理整頓、のち作図。種間競争系のほうでも自動化対応のための書き足しをしつつ、計算条件をあれこれ考える。お馬鹿なことに、間違えてファイルを上書きしてしまって、書き直す羽目になるという無駄ミスを久しぶりにやってしまった。
 種内競争のときの条件と同じく、trade-offの効果を最初に見てから、2種の相対的な競争位置を変えるという流れが妥当なところか。資源の類似性についてはどうしようか。二種競争系での傾向を測りつつ、種数だけ増やしてpackingな話に持ち込むとか、種内多型な話をしてみるも良し。が、まずは本筋を固めるためにも、2種系の結果を一揃え出してから。


11月25日(Fri)

 午後、研究室。
 ここしばらく、栄養学の初心者向けの入門書を読んでいて、これが結構面白い。対象を人間に限定しがちな部分はそういう分野なので差し引くとしても、生態化学量論の分野でようやく認知されつつある(もしくは僕が認知し始めている)アイデアや概念のおよそほとんどが更に深く議論されていて、かなり勉強になる(少なくとも物流経済学の本よりは直接的にフィードバックが掛かる)。
 食品機能についての動物実験(おもにマウスやラットでだが)など、わりと何気なく紹介されているのだが、実に色々と考えさせられる。(たとえば、学習によって最適な栄養バランスを達成できる組合せの摂餌パターンを確立する、とか当たり前のごとく書いてあったりして愕然とする。)

 それはそれとして、机の上においてた本を見た吉野君に「栄養士の資格を取るの?」と訊かれたのがちょっと可笑しかった。

 今週の論文紹介ゼミ(占)は部屋の確保の関係で急遽延期。
 予定の空いた時間で再来週担当のときに紹介予定の論文に簡単に目を通す。Wakefield et al.(2005), Ecology(86,7):1737-1743.で食虫植物⇒昆虫のstoichiometryを扱った論文。ちょうど夏の山篭りから帰ってきた頃に興味を持って調べていたときの文献のひとつだが、食虫植物という奇妙な役者の食物網・物質循環の中での立ち位置という着眼点は結構面白い。

 gcc3移行。
 マサヤ君のコードのデバッグに付き合わされた結果、新計算機の環境で不具合を起こすのは、とうとう僕のコードだけになってしまった。「もともと処理時間の短いプログラムだから良いもん」という台詞が実に虚勢っぽい。実はスペックだけなら、今回は値段優先のため最速更新というわけではないが、僕だけ新しいのが使えないってのも、なんとなくこう、それはそれでサビシイというか。
 たぶん高速化のために施したトリッキーなコーディング箇所がどこかで悪さをしているんだろう。コンパイラに怒られた段階でも、レガシーなライブラリにだいぶん依存してたし。将来的には原因を特定しておく必要があるとかいいつつ、丁寧に追いかけてる暇がなくて徐々に放置気味になりつつある。

 トガシ芝草(略、続き。
 どーやっても説明できないデータというのがあってですね…。少なくとも、最もシンプルなロッタリ・モデル(と、面積補正済みのも)では観察されてるパターンが説明できない、とは言える。というか、現状では観察されるパターン(池ごとの個体数)は優位にばらついているが、そのバラつきを説明できる要因が手札にない、としかいえない。いえないのだが、自分がそんな発表を聞かされたら「…それで?」とか言いそうだ。間違いなく突っ込むよなあ…。
 もう少し丁寧にデータそのものを眺めて、アタマから再検討。どうしようかねえ。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。
 ぼちぼち作図しつつ計算結果の回収中。消費者の要求位置、trade-offの強さ、餌の類似性について6割ほど回収完了。種内競争で他に何かやっとくコトあったっけ? まあ思い出したら計算すれば良いか。
 さてそろそろ、2種間競争のほうの条件デザインの検討も始められるかな。


11月24日(Thu)

 論文紹介ゼミ(占)の僕の担当が来週なのをすっかり忘れていた。

 午前中、おしごと。午後、自宅作業⇒夕刻、研究室。
 gcc3のトラブルシュートはなかば座礁中。あとは最大限にverbose outputなデータを詳細に追っかけてくしかなさそうで、めどい。現状は問題なくgcc3に適応してるユーザが使うというすみわけが現実的なのかも、などと後ろ向きな考え方になりつつある…。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。
 trade-offの関数を変更したんで、一応データの取り直し。ま、順番にこつこつやってくしかない。種内競争なモデルが一区切りついたらデータを纏めて作画しつつ、ようやく種間競争のほうに話を持っていける。

 トガシ芝草(略、続き。
 ここ数日、新計算機の方にかまけてしまってすっかり放置気味だったけど、こっちもそろそろ期限が迫りつつある。いい加減、出てるデータだけでも纏めはじめないと、間に合わなくなって叱られてしまうな。
 ランダムでの計算結果も、面積依存の計算結果も、(冨樫君の希望には反して)データをうまく説明できそうにはないようだ。冨樫君に聞いたところによるとユスリカの個体群動態パターンは、実のところ生態学の中でもきわめて説明が難しいモチーフのひとつなのだそうで(うーむ…)。先日の生活史特性を考えてみたモデルも望み薄ということなのかなあ。


11月23日(Wed)

 自宅作業。
 3系gccへの以降にまつわるトラブルシュート作業。全般的にSTLの周辺で色々と変更されているようで、実に面倒極まりない。コンパイラに怒られつつコードの手直し。これまで暗示的な記述で済んでいた部分が、ほぼ悉く怒られている感じ。
 あれこれ苦労しつつコンパイルまではできるようになったが、今度は実行動作の挙動が明らかにおかしい。途中までトレースしたところで力尽きて中断。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。
 trade-offの強さを変えた条件間比較のために、さらに仕様変更。というかもう面倒になったんで、割り算(w=1/x)をやめて、線形のtrade-offにして適応度に掛かる係数(w)はニッチ幅の広さ(x)に対してw=1-a*(x-1)であるということにする。まあ、Michaelis-Menten型でも1/xでも定性的な傾向は変わらんというのは示せているので、一番簡単な線形負相関で良いや。これならaの値を変えるだけでペナルティの強さを簡単に比較できるし。

 まあ、強ければ強くて弱ければ弱いというのを予め断るためのデータにすぎないんで、計算させてデータの回収さえすれば良い。そんなわけで、gcc3対応作業の裏で、旧来の計算機上でtrade-offの強さによる影響度の違いを比較中。

 めも:"20Q.net"
 どういう仕組みなのかよく判らないが割と良く当たる。が、ミジンコ(water flea)で勝負したら勝ってしまった。"crayfish"までは辿り着けたんだけど、専門的というか一般性の低い語彙だとダメなのかも。
 問いかけがマジシャンズセレクトな選ばせ方ではないから、個別の単語ごとにキーワードの集合体になってて、質問項目で最尤推定でもしてるのかな。


11月22日(Tue)

 午後過ぎ、研究室。
 午後過ぎくらいまで自宅作業、のちバイト。

 トガシ芝草(略、続き。
 データを見つつ色々と考えるに、(多分、r-戦略的な)ユスリカの生活史特性を考慮する必要があるのかもしれない。いまやってる作業に加える形で、一親あたりの産卵数(散布の離散性)・池ごとの死亡率の高さ、あたりを考えた方が良いのかも、というようなことをつらつら考える。が、ホントにそれで妥当なのかも良いのかいまいち判らないというか。

 夕刻から、計算機のセットアップ作業。
 新しく入れてもらった計算機3台ほど。いつものごとくVine2.6r3を入れてぱっぱと済ませてしまおうと思っていたら、インストーラがなにやらHDDのパーティショニングのところで停まってしまう現象にぶつかる。BIOSでは認識しているのにインストーラでは認識してくれないため途方にくれていたのだが、knoppixで起動してdmesgでデバイス構成を眺めているうちに、HDDの接続の問題である可能性に思い至る。
 結局、箱を開けてばらして確認したら、内臓のHDDがSeagate ST3808110AS [80GB 7200rpm 8MB S-ATA2 流体軸受]で、古いkernelでは対応できないのだった。仕方ないので、Vine3.2fをインストール(3.1では不可)。kernelからはSCSI deviceとして/mnt/sda に見えるようだ。

 日付が変わるころまでかかって、インストールの問題は解決。しかし、gccのバージョンが2.95⇒3.3.2にメジャーアップした所為で、これまでのプログラムがコンパイルできない・実行時の動作が違うという問題が新たに出てきてしまった…。


11月21日(Mon)

 午前中、研究室。夕刻、セミナー(マ)。
 前半担当は、高橋君による修論の中間報告。マイマイの同所的種分化な話。まだストーリーの組み立てが不十分で最終的にどういう話にもって行きたいのかちょっと判り難かった、かも。

 後半担当は、和氣さんによる修論の中間報告。pCO2と光の環境変化が藻類種構成とgrazerの成長に与える影響についての研究。データが整理しきれてなくてイントロダクションでの疑問に実験結果がどう答えてるのか把握しづらかった。セミナーが終わってからデータの纏め方・見せ方についてちょっとだけ話をする。最後の結果は生物多様性とシステムの安定性を実験結果(!)が示していて、話が本当ならとてもすごい結果だ。

 先週末に注文した計算機を発送したというメールが来ていて、週末だと思ってたのに予定が前倒し。…まずい。色々とまずい。

 トガシ芝草(略、続き。
 週末から引き続いて、計算機で自分の計算をさせて眺めつつ、冨樫君用のプログラムのコーディング。土日とperlで書いていたのだが、毎度のコトながらperlの多元配列は苦手だ。ちょっと油断するとどんどん可読性が悪くなっていって、すぐに読めないスクリプトになってしまう。
 で、苦手を克服するつもりでperlで実装してたのだけど、やはり今回もどうにも可読性が悪くなって仕方ない。ぐぐるで「perl 二元配列」と検索したら、昔自作したファイル読み込みライブラリが引っかかって、これはもうC++で書いてしまえという啓示に違いないということで書き直し。週末の二日かけた作業(だらだらやってたのだけど)と同じ内容をわずか数行で実装完了…いやはや。

 実装途中で、冨樫君から預かったデータを眺めてあれこれと弄ってみたりする。途中で勘違いしてモデル無しでもデータが説明できるかもと思いつつ、冨樫君に喋ったあとになって自己相関を見てたことに気づいて慌てて謝りに行ったり。最近こんなんばっかりでダメすぎる…。
 データを見るに、面積による補正を入れないで完全ランダムな条件も採ったほうが良さそう、なのかな? 労力的にはたいしたことないから両方やるべきなんだろう。で、夜過ぎまで作業。あらかたのフレームは組んだので、あとは解析に関する箇所とコマゴマした箇所を書けばほぼ完成。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。
 組合せ捕食に関するデータ採り。一昨日位からずっとこの作業にトラップされている。完全にマッチする餌のある条件下では完全に予測どおりの結果しか出なかったのに対して、どうも挙動不審というか、いまいち腑に落ちぬ振る舞いを見せる。これはちょっと意外だ。さて…どう解釈したものやら。ドリフトにしてはレプリケートが揃いすぎてるようなのも気になるところだが、おそらくは、どの程度バッファできるかというレンジの問題に思える。
 考える足掛かりのために、ちょっとdesignedなデータに差し替えてみた。で、ひたすら穴埋め的にデータ採り作業。大局的な話ではなく本筋は変わらない(と思う)にせよ、かなり条件依存な部分が出てきているので、種間関係に拡張したときに、この点がどう転ぶかちょっと予測がつかない。

 designedなデータによる状況証拠から考えて、おそらくはgeneralistに対するペナルティ(trade-off)による制約の強さのバランスがこの振舞いの起因となっているだろう、というところに思い至る。というコトは、だ。結局、河田先生の言うとおりtrade-offの強さについても検証しておかなきゃイカン、ということになる。

 餌種別ごとの個数じゃなくて総数で設定するべきだったな、…失敗。


11月18日(Fri)

 午後、研究室。午後過ぎ、輪読会(占)。
 前半担当は、石川君担当でElser et al.(2005), "Response of grazing snails to phosphorus enrichment of modern stromatolitic microbial communities", Freshwater Biology(50):1826-1835.の紹介。Freshwat.Biol.(50) issue11は、"Ecological stoichiometry in freshwater benthic ecosystems"と題した底生系でのstoichiometryの特集号だったらしい。未チェックだったので感謝だ(何か見たような名前の著者ばかりだが…)。
 ストロマトライトとそのgrazerである巻貝でP添加実験をして、そのC:P比を調べることで原始底生生態系のstoichiometryを推測した研究。grazerのThreshold Elemental Ratio(TER)は意外に狭く、C:Pが高すぎても低すぎてもgrazerの成長率が低下するという結果を巻貝で出している(Daphniaによる研究は既にある)。P過多の状況で成長率の低下する生理的理由はまだ解明されておらず(単純なエネルギー的(=C)制約というのとも違うようだ)、非常に興味深いテーマである。ネイティブアメリカンのとある部族での肥満の話は数年前にも占部さんから聞いたが、そのときにも栄養学的見地からの議論を面白く感じたのを覚えている。
 多細胞生物の出現はカンブリア期に地殻のリンが大量に放出されたためにこれまでのリン制約的な状況がなくなったからかも、とも考察していて、ちょっと面白い。

 後半担当は、下山君によるAlekseev and Lampert(2001), "Maternal control of resting-egg production in Daphnia.", Nature(414):899-901.の紹介。D.pulicaliaの休眠卵産生が、現在の餌環境だけではなく、親の生活していた餌環境(餌量と光)にも影響を受けているという結果を受けて、野外での光環境と餌の量の季節的な変化に対応しているという議論をしている。…のだが、いわゆる"Lampert's curve"のマジックというか、他の人が同じコトやってもspeculationのしすぎでNatureには掲載されないんじゃないだろうか…。個人的には良くてLOのNotesとかかなーという感じだが。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。
 だいたい計算結果の傾向は把握できたんで、本腰を入れて計算の開始。準備として計算実行ファイルへの条件を引数で渡せるように拡張、スクリプトで引数としての条件生成と結果の整理と格納場所振り分け、最終的な出力データの自動解析。
 夜までかけて全自動スクリプトを作成。1条件*9メッシュ*50レプリケート=計450データ分をとりあえずテストラン。メッシュの上限はレンジを広げ過ぎたかも。まあ寝てる間に勝手にやってくれるんで放っとけば良いから念の為、なのだが、たぶん採っても無駄に違いない。

 さて自動化も済んだし、週末は、冨樫君のほうのモデルのコーディングに専念できそうな。


11月17日(Thu)

  午前中、おしごと。午後、研究室。
 おしごとも残すところあと3回。

 論文:"Effects on (略)、続き。
 さていよいよ投稿しようかと思って必要項目を入力しているところで、河田先生の曰く「次の投稿先も考えておくように」。今からsubmitのボタン押そうかというタイミングで挫けそうな台詞はやーめーてー。間合いが絶妙すぎる。せめて投稿してから、というか、夢を見る暇も無い。…そういうのはヌルイか。

 投稿登録番号が41437。世に研究の数は星よりも多く…か。投稿作業を済ませたついでに、次の投稿先の候補も幾つか絞っておく。

 計算機。
 先日来、計算機組みのうちでも計算量の多い人々から出ていた台数の増案について。紆余曲折の末、性能を削って値段を下げて(どちらにせよ消耗品な値段内だけど)3台ほど入れてもらえることになった。来週後半あたりにセットアップ作業が入るかな。いよいよ物量戦の様相を呈してきたが、こうなってくると廃熱で常夏化している計算機部屋の熱対策が不安材料だが、どうしたものやら。
 性能を下げたとはいってもそれなりのハイエンド機、僕のモデル程度の計算量なら全条件をフルレプリケートで採っても、一台を丸一日使えば事足りそうなスペックである。条件を考えるのが間に合わないのと、データの解析が追いつかなくて収拾つかなくなるから多分やらないけど。

 夕刻、冨樫君とあったときに、彼のセミナー担当が12月に入って直ぐと聞く。作業を前倒し、しないとな。

 モデル:"摂餌選択と食物網(略)、続き。
 上の話はひとまず忘れることにして、暫くはこっちのモデルで愉しむ。とりあえずレプリケートを掛けずに、条件ポイントごとに様子を見ていく。trade-offのデザインは変えたものの、結果としてはまずまず(と、思う)。
 1種系(種内競争)モデルでの予定は、モデルの構成要因のうち、およそ考えられる(意味のありそうな)要因のほぼ全てをフォローするという実に力業な内容だが、午後過ぎ〜夜かけて、およそ3割ほどカバーできたかな? まずまず。


11月16日(Wed)

  午前中、研究室⇒セミナー(カ)。
 本日の担当は津田君で、修論の中間発表。パイオニア的研究で、やってることは割と凄い筈なんだが、当人がそういうセールストークをしないのでイマイチ凄さが伝わらない、というか。あと長い。モデル屋の言う事はやはりよく判らないという感想が実験組方面に蔓延しつつあるようで、これは自戒も込みで少し問題かも。

 夕刻、マサヤ君の修論話。この先の方針について色々と話を聞く。1時間ほど。

 論文:"Effects on (略)、続き。
 potential reviewerの注文を書いたり、調べ物をしたりしつつcover letter書いたり。それだけで一日が終わってしまった。


11月15日(Tue)

 いよいよ寒くなってきた。昨日の笹谷峠では日中に初雪が振ってたそうだ。

 午後、研究室。
 午前中、先週校閲に出した投稿用原稿を引き取りにいく。事細かに直されて修正箇所の確認と指導で2時間ほど。予想道理とはいうものの些かゲンナリする。

 そのまま研究室。原稿への修正反映作業。瑕疵がいっぱいありすぎて結構な時間が掛かる。午後過ぎバイト。戻ってきて続き、夜まで。ごっそりと体力を持っていかれる。

 夜過ぎ、WEB登校用のアカウントを作成したりと、コマゴマと片づけをしている途中で、まだまだ準備する代物が残っているのに思い当たって、ダメすぎ…。


11月14日(Mon)

 午後、研究室。午後過ぎ、セミナー(マ)。
 前半担当は、小沼さんによる研究紹介。摂餌戦略のspecializmにそれぞれの亜種の形態が強くリンクしてますという内容。セミナー中にも指摘したけど、イントロダクションの問題設定が微妙にズレてたような。結果自体は割とクリアで判りやすい内容ではあったのだけど。

 後半担当は、八神君による研究報告。夏の旅行記の簡単な紹介と、まだ面白そうなデータはあんまり解析できてなくて、これからやりますという内容。

 セミナーが終わってから、冨樫君と昨日渡したデータの話とか。およそ修論の構成も固まってきた模様。モデルの結果の方は今月中に引き渡すということになったので、こちらもそこそこ忙しい。そう複雑なモデルでもないことだし、時間を取れるときに一気に作業してしまおう。

 論文:"Effects on (略)、続き。
 引用文献を投稿用のフォーマットに整形。これがまた結構な時間が掛かる。午前中少しと夕刻から夜過ぎまで。

 モデル:"生産性と(略)、続き。
 ひたすら計算中。なのだが無駄撃ちになりそう…。
 今のtrade-offの関数形はきわめて状況依存的な状況を作り出してしまう。いまさらながら、すげーよろしくないかも。というか「trade-offの形が意味不明」という先日の河田先生の指摘が正しかったということに、…なりそうな。うぬぬ。

 というわけで、各状況におけるtrade-off関数の検証の方を優先するとしよう。まあ、大方の問題点は既に解決してるけど、まともに検証しておかないとイマイチ危っかしいので。

 めも:"NTTデータが(略".
 最後の段落を見て調べてみたら、ccs-patchってんだから直球だ。内向けや開発段階のコード名が開発者の趣味全開な命名になるのは伝統的慣習だからスルーとしても、そのままで公開しちゃうあたりNTTデータの懐が広いのか、世の趨勢なのか。

 どうでもいいけど、認証システムの名前が紛らわしいのはわざとなんだろうか。


11月13日(Sun)

 お、GD賞を受賞してる。まあ、昨今の受賞対象を見てると何でもありという感じもする賞ではあるが、久方ぶりに心惹かれる玩具だったし(特に蟹)。

 午後すぎ、研究室。
 冨樫君の母集団推定のサンプル数比較。のそのそと作業して、2時間ほどかけてデータ処理してメールする。

 今回作ったスクリプトがほとんどそのまま今やってる食物網モデルのデータ処理に使えそうなのもあって、割とまじめに(作り捨てでなく)書いたのもあって、ちょっと時間が掛かってしまった。が、その分、自分のモデルのデータ処理のほうも進んだと思えば良い、ということにしておこう。

 モデル:"生産性と(略)、続き。
 というわけで、ぼちぼちと計算などさせつつ、方針方策。あまり進まない。


11月11日(Fri)

 午前中、私用。午後、研究室。
 生態学会の参加費振込み。あと一週間は猶予があるんだけど、手持ちのあるうちに。

 モデル:"生産性と(略)、続き。
 タイトルがコロコロ変わるんで、確定するまで暫くこれで。話の組み立て方は兎も角当面てを動かす作業内容に変わりはないわけで、手というか計算を停めている理由もなかった。様子見を兼ねて、いくつかの条件をサンプリング。そのうちまとめて採っちまうとしよう。

 午後過ぎ、輪読会(マ)。
 前半担当は、牧野さんによる、Hood and Vanni(2005). "Nutrient recycling by two phosphorus-rich grazing catfish: the potential for phosphorus-limitation of fish growth.", Oecologia(146):247-257.の紹介。栄養段階の高い生物では、stoichiometryの近しい餌を食べるためどちらかというとエネルギー(C)制約的な成長になりがちであるという先行研究に対して、付着藻類を食べるナマズみたいに植食性の生物は餌と要求する栄養塩比率(N:P)のimbalanceが大きいので、リン律速な成長になってるらしいという研究。排泄物からのマスバランスで成長に対する制約要因を推定している研究ではあるけど、recyclingの効果について議論しているわけではなくてちょっと期待はずれという感じ。

 後半担当は、岩淵君による、Katechakis et al.(2005), "Mixotrophic versus photoautotrophic specialist algae as food for zooplankton: The light : nutrient hypothesis might not hold for mixotrophs", Limnol. Oceanogr., 50(4):1290-1299.の紹介。系への光量が増加すると藻類のC:P比が大きくなるためgrazerの成長は悪くなる、という"the light : nutrient hypothesis"(LNH)は、mixotrophへのgrazingを考えたときには必ずしも当てはまらないかもしれない、という研究。今回の話の肝は、餌であるCryptomonasが光量が増えるとバクテリアを捕食することでC:P比を維持するため餌としての質が落ちないというところが重要で、別のmixotrophでは必ずしも項はならない可能性がある、らしい。ついでに言えば、この種のmixotrophが季節的あるいは特定の場所で卓越することはまず無いので、実験的に得られた結果が野外でどれだけ当てはまるかは判らないんだそうで。

 終わったあとで、冨樫君とデータ話を少々。サンプル数に対する保証については月曜までにデータを出すと。貰ってたデータが面積あたりというコトが判明して、推定やり直し。まだデータの処理はやってなかったんで被害は無い。良いような悪いような。


11月10日(Thu)

 午前中、おしごと。午後、研究室。
 河田先生から原稿が返ってくる。Abstractを直してから、昨日アポイントを取った校閲業者の元へ原稿を預けに行く。返却日時15日(火)の朝と決めて、そのときに修正内容の確認などすることになった。

 戻ってきて、一時間ほど小沼さんと話など。相も変らぬ博識というか、なんでアレだけ次から次へと文献情報がアタマの中から出てくるか。著者名はおろか雑誌と出典年まで、尽く正確に覚えているのがすごい。
 で、例によって論文を教えてもらう:Robinson and Wison(1998), "Optimal foraging, specialization, and a solution to Liem's paradox",_Am.Nat.(151):223-235.。何かもう、何故これを検索で取りこぼしてるのか不思議なほどにキーワードてんこ盛り。僕のほうのアンテナの低さは相変わらず、という…。

 レポート、方針に関してはさておいてタイトルだけ送る。

 夜からぼちぼちと教科書を読みつつおべんきょ。Legendre and Legendre,"Ecological resemblance" in 『Numerical Ecoloy 2nd Ed(ENG)』:Chapt.7(pp248-302), Elsevier.。要するにデータ群間の比較をするにあたって、それらが『どのくらい似てるのか』というのを評価する方法についての実用書。「読めば使えるデータ解析」という感じなんだが、如何せん延々と、こういう場合はこれ、という感じで説明されつづけて、色々とありすぎてなかなか目的のものに辿り着かない。一応章末にフローチャートもどきは附いてるんだが、物を知らぬからには(判断できないんで)一通り眺めてみざるを得ない。
 とはいえ、もっぱら『どれだけ違うか(差があるか)』というのに親しんできた身(自分でデータを解析してきたわけじゃないけど)としては、なかなかに直球というか、素直な考え方に思えて新鮮ではある。


11月09日(Wed)

 午前中、研究室。
 午前中、セミナー(カ)。担当は水野さんで論文紹介。Andersen et al.(2004), "Stoichiometry and population dynamics", Eco.Lett(7):884-900.。Stoichiometryを考慮すると個体群ダイナミクスに関する研究にどのような革新が起きたかというのを纏めたレビュー。割と盛り沢山な内容なコトもあって、ちょっと駆け足気味だったような。如何せんトピックがトピックだけに、自分でそれなりにマジメに読んでる文献も多くて、疑問を足がかりに絡むというのもやりづらい。

 論文:"Effects on (略)、続き。
 投稿先の体裁に合わせて原稿手直し。引用文献は英文校閲にかけてる間に。Abstractの字数が大幅オーバーしているので削る。イマイチな感じがしつつ体裁ともども河田先生にチェックをお願いする。
 校閲業者の方にアポイントを取る、明日の午後。

 夕刻、やはりダメ出しを喰らう。

 モデル:"生産性と(略)、続き。
 最終的な落としどころに関して、結局ぐるっと一周まわって戻ってきたというか。とはいうものの、僕が考えていたよりわずかに高いところに視線を向けられて、当の僕自身がおいてかれないようにするので精一杯なのが何とも。相変わらず視野見識が窄まりがちというか至近的なところに小さく纏めてしまいたがっててヨロシクナイ、というか。修行不足に拠るということにしておく、おきたい。

 で、生態学会のタイトルともども方針の微調整案をまとめて再提出、するために改題含めてレポート作成。睡魔に負けて途中で放り投げて撤収。


11月08日(Tue)

 午前中、私用。午後、研究室。
 午後過ぎバイト。空き時間と併せて昨日の富樫君用のスクリプト書き。1.5時間、30行。データの処理の方は富樫君のほうの作業が片付いてからでも良いや。

 モデル:"生産性と(略)、続き。
 計算条件の整備のついでに出力データを項目ごとにファイル別け。併せて解析用のスクリプトをそれぞれに書いてデータ処理を完全自動化。これをやってなかった所為で、セミナー前の準備ではえらい目にあったワケで…。

 摂餌競争と消費者個体の適応度についての記述式をきちんとした形に整備。毎度のコトながら、IBMの挙動をなるべく明快かつシンプルに記述するのは厄介だ。どうせなので日本語原稿として書き下す。
 前回ほど式もパラメータも多くないのであっという間に終わる。あとは、個体ベースモデルの部分と餌の選択方式、繁殖などの解説か。

 論文:"Effects on (略)、続き。
 夜過ぎ、占部さんから原稿が戻ってくる。タイトルが少し変更。また細々とした修正箇所がついたのでさっそく修正作業。夜過ぎまで掛かってほぼ完了。あとは引用文献のフォーマット。


11月07日(Mon)

 午後、研究室。
 生態学会登録用の要旨、締め切りが別だった…。もうちょっと先まで話が纏まってから書き直すとしよう。

 午後過ぎ、セミナー(マ)。
 本日は矢萩さん担当で研究計画と進捗状況。色々とやらなきゃいけないことが多すぎて大変そうである。セミナー自体も色々とアイデアが出すぎて船頭多くして何とやら、な状態だったし。

 後半担当は千葉さんだったはずなのだが、小笠原に行ってるため延期。

 セミナー終了後、vs.占部戦。
 モデルに関する齟齬が解消されるのに時間がかかって、30分程度のつもりだったのに2時間弱ほどの長期戦に。作成資料は一切使用されることなく、一緒に持っていった先週のセミナーのスライドで話が済んでしまった…。
 アドバイスとしては、方向性に関してもっとシンプルにせよ(多種系への拡張より先にやるべきことがある)、というのと、系を記述している状態式をきちんと整備せよというところ。全般的に(前のモデルよりもはるかに)好意的に受け入れられたので、手応えとしてはまずまず。
 ついでに投稿論文の原稿に関して探りを入れたところ、今週中には、とのコト。生態学会(ポ)の了解も取れたんで、戻ってきて夜過ぎに申し込み。

 夕刻から、富樫君データ相談。
 3回目かな。データのランダマイズをするだけのはずの作業にえらく手間取ってて、1セットしか済んでないと言うので、不審に思って訊いたら手作業(死ぬ気かー!)でやってたらしい。さもありなん、そりゃ徹夜にもなるってば。
 愚直さは美徳ではないとか何とかエラソウに能書き垂れて(オマエ何様だよという感じだけど)、こちらでスクリプトを組むことになった。暇を見つけて作業をするとして、一時間もあれば終わるだろうか。そのうち、富樫君にはperlあたりを簡単にで良いから覚えるように勧めておこう。

 モデル:"The specialization v.s.(略)、続き。
 占部さんからのアドバイスをさっそくフィードバックする作業、夜過ぎまで。この方針調整のおかげで、ストーリー全体としての説得力は格段に向上するだろう。一通り片付けて計算結果をそろえたら、そろそろ話を纏める。今度はなるべく時間を掛けない方針で。


11月05日(Sat)

 ようやく第一部を観た。新作カットの出来はもとより、駆け足気味で苦しいところもいくらかはあれど新旧のカットをうまいこと再編集しているのがなかなか凄い。

 午後、研究室。
 生態学会登録用の要旨、ひとまず作成。月曜日の話し合いというか、占部さんにモデルの話を聴いてもらうための準備。河田先生との話し合いに使った資料に手を入れつつ…結構削ったり若干足したり。

 昨日の巡回と輪読会から、オモシロそうなのを論文幾つかメモ。

ここ数ヶ月にわたって必要に応じて探索して読むばかりで、興味の赴くまま読む論文がなかった所為でアンテナが下がりきっている…


11月04日(Fri)

 仙台に色々と来客中。

 午後、研究室。
 追加の計算をボチボチしつつ、モデル拡張のためのコーディングを少々。あと必要なのはデータの準備くらいか。

 数ヶ月ぶりに各雑誌の巡回、をしようと思ったら、Blackwellのサイトが全般にlist of issuesが参照できない。結局夕刻ごろには復旧したのだが、最初はデザイン変更なのかと思ってマニュアル読んだりブラウザを替えて試したりと、要らぬ手間を割かれてしまった。

 先日よりまたしても問題化しつつある計算機の熱暴走問題。とうとう業を煮やしたマサヤ君が「高効率のPCファンを買ってきて取り付けましょう」と言い出す。買出し作業も取り付け作業も面倒だったので「箱を開けて扇風機でもまわせ」と言っておいてセミナーから帰ってきたら、ホントに2台ほど裸にされて稼動していた。

 午後過ぎ、輪読会(占)。
 前半担当は占部さんで、Hillebrand and Jonsson(2005), "Species richness changes across two trophic levels simultaneously affect prey and consumer biomass.", Eco.Lett.(8):696-703.の紹介。被食者藻類と消費者原生動物をそれぞれ3種類ずつ、全ての組合せでマイクロコズムを作り、双方の多様性の効果を調べたという内容。
 幾つか多様性の増加による効果が議論されている中で、多様性が増加するほど(転換効率などの)システムのパフォーマンスが増大するという結果が面白い。ただし問題点はあって、(論文中でも少し議論されていたけど)被食者捕食者の種セットをどのようにチョイスするかによって、たぶん結果がどのようにでも変わってしまうと考えられる。組み合わせ次第ではまるきり反対の結果になったとしても、種間の効果で説明できてしまうように思えるのだが。。

 後半担当は八神君で、Hessen et al.(2003), "Autotroph : herbivore biomass ratios ; carbon deficits judged from plankton data", Hydrobiologia.の紹介。湖沼ではZPがPPのバイオマスを上回ることがあってその理由は何か?という問いに対して、データからその説明要因として外来性デトリタスが重要ではないかと示唆している。八神君自身も指摘していたが、データの解析方法(収集方法)が微妙に変な感じ。最終的な落とし所をそういう話にもっていくなら、湖全体のproduction/respiration ratio(P:R)で評価した方が素直だと思う。

 輪読会が終わったあとで富樫君のデータ解析相談二回目、30分ほど。

 夕刻、吉野君のPC拡張購入に付き合って駅裏ヨドバシへ。色々と物色してして直刺しIDEなる優れ者メカを衝動買い。3.5HDD専用の外付けケースが段々ヘタレてきていたので、2,500円くらいなら良い買い物。ケースとか邪魔になるだけなんでコネクタ部分だけもっとコンパクトに集約できないものかと思っていたのだが、似たような需要は結構あったということなんだろう。なぜかしら頻繁にHDDのサルベージをやってるような気がする僕には必需品といえよう。2.5/3.5両方対応というのもなかなかに良い。

 私用にて早めに撤収。


11月02日(Wed)

 朝、研究室。午前中、セミナー。
 本日は、僕の担当で研究経過報告。今やってる食物網の話を2種間競争のモデルの結果まで。失点は引用論文(図)の適切さ(−5)と説明の冗長さ(−10)くらいで、場のコントロールは割とうまくやれたと思えたんで85点。甘いかな。河田先生との環境収容力の議論はまたも決着がつかなかったが、幾つか有意義なアドバイスや今後の指針に関する意見をもらえたのでトータルでは十分にプラス。

 午後、仕様で少々外出ののち、戻ってきてモデルの整理など。午後過ぎ、富樫君からデータが送られてきて、芝草ユスリカなモデルの話し合い。というか、修論の構成についての話し合いが大半で、モデルの作成方針と作業分担については10分くらいだったような。夕刻まで。
 当面、母集団推定およびサンプル数について検定、富樫君の作業待ち。ランダマイゼーションモデル(というかメタコミュニティ・ロッタリーモデルになるのか、これ)を作るのは、富樫君からデータが再送されてきてからということになる。

 夜、そろそろ生態学会用の申し込みのポスター発表要旨の文面など考えつつ。登録前に占部さんトコに持っていかないと、よく考えたらこのモデル、アイデア段階のかなり初期バージョンしか話してないような。本日は早めに切り上げ。


11月01日(Tue)

 午後、研究室。
 午後過ぎ、バイト。

 モデル:"The specialization v.s.(略)、続き。
 発表資料の手直し。津田君とマサヤ君に一通り目を通してチェックしてもらう。

 QFWスクリプト、データの読み込みエラーが出るのを平尾さんにご相談。数時間も経たないうちに「fixしました」というメールがかえって来る。Rのスクリプトはまだ十全に読めないんで、うまく行きませんとご報告して直していただく形になり、ちと不甲斐ない。


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